2017年1月22日日曜日

貫禄の富司純子


今期のNHKの朝ドラ「べっぴんさん」は途中で挫折したので現在の経過は全くわからないが、大人しいヒロインの活躍ぶりを楽しんでいる人も多いようなので私の好みには合わなかったがそれはそれでよかった、私はまた次の朝ドラでも楽しみにしておくことにする。

さて、朝ドラには若手とベテランの両方が必ず登場するが、若手はさておき、ベテラン勢については私見ながらここ何期に渡ってこれぞハマり役と思える人はいないように思える、役者さんは充分な演技力を持っているのにそれを使いこなせない制作側の問題だろう、最後に巧さと凄さとでぴったりの役を演じたのは2010年の秋から半年間放送された「てっぱん」の富司純子氏ではないだろうか。

私は録画で観たのではなく、Netflixで全話通して観たのだった、そして今日もサムネイルでその番組が目に留まったので再び2話目までを観た。

切れの良い言い回しと微妙な表情、巧いなと思う。

「緋牡丹のお竜」がチラリと頭を過った、それは誰なのだと思う人のほうが圧倒的に多いだろうが、富司純子氏がまだ藤純子という芸名だった当時の任侠映画シリーズで、「矢野竜子」という主役のことである、もっとも、私が観たのは劇場公開そのものではなく後のテレビ放送ではあるが。

その一方で、平日昼の奥様向けワイドショー「3時のあなた」での司会者ぶりを見てギャップに驚いてはいたのだが。

NHKの朝ドラについて思うことがある、新人さんや若手を育てるのも大切だが、ベテラン勢をもっと上手に使って欲しいと思うのだ、主役を圧倒するほどというのはまずいのだろうが、肩を並べるくらいの活躍を見せて欲しいとは思う、そのほうがドラマの展開に深みが出て良さそうな気がする。

富司純子氏にはこれから先の朝ドラに限らず何か新しい番組でまたお目に掛かる機会はあるのだろうか、気丈で渋く鋭くも優しい人柄の役にまた会えたらなと思う。