2018年3月11日日曜日

把瑠都あってのドラマ

NHK-BSで毎週日曜日の午後10時台に放送されているプレミアムドラマ、現在放送されているのは「弟の夫」である、私もそうだが友人知人らはこのテレビ作品についてのスケジュールはよく知っていた、原作が田亀源五郎氏のものであることも知ってはいたが目を通したことはないので内容については全く知らなかった。

なのでこのテレビドラマがどれくらい原作に忠実であるかは私には分からない。

だが、そんな前書きなどどうでもよい、このドラマは秀作だと思う、ネタバレしないように書きはするがこれはゲイをネタにした色物ドラマではない、人と人の繋がりとそこでの心の機微を描いた人間ドラマである。

物語の展開は私の目線と感覚からして逸脱している点はない、言葉の語尾や表情、そして心情がこれでもかというほどよく理解できるのだ、時に痛いほどに。

私は幾つかの場面が胸に沁みてツーンとした、不覚にも目が潤んでしまったのだ、把瑠都演じるカナダ人の髭もじゃ大男=マイクのナイーブで切ない演技に泣かされそうになったのだ。

この把瑠都の上手さはどうだ。

そう、このドラマはマイク役の把瑠都の抜擢が重要だと思う、この人は大きくて強そうだがとても優しい目と声をしている、仮に把瑠都以外でこの役をとなったら誰がいるのだろう?

本当は細かい点を挙げて私見混じりのドラマの感想を書いてみたい部分もあるのだが、それよりこのドラマについてはどうしても直に見て自分なりの意見を持って欲しいのだ、なのでネタバレはもちろんのこと、細かい点についても書かないことにする。

このドラマ、BSでなく地上波で放送できぬものか、なんだったらEテレでも良いのではないか、世の同性愛者に対する偏見が全て払拭されるとは思わないが、今までの固定観念にヒビを入れる程度の一石を投じることはできるかもしれない。

私には良作であり、秀作である、全3話の構成なので残るは1話だ、どう完結するのだろう、とても楽しみである。